残された妻の年金は13万円。
先日、
おひとり様の年金と生活費
について記事を書きました。
今回は、
「おひとり様のための資金の作り方」
についてのお話です。
Contents
おひとり様の期間と年金額
女の人生は長い、のです…。
国勢調査の結果によると
夫婦の年の差の標準偏差は約4歳
男女の寿命の差は約6年
ということは、
夫に先立たれた妻の残りの人生は約10年!
夫が旅立った後、妻が貰える年金額は?
一般的な夫婦で考えてみると、
夫婦での年金額は22万円。
それが、夫が亡くなると、
妻が受給できるのは13万円になります。
そして、おひとり様の生活費。
平均いくらか知ってますか?
2017年の総務省統計局が発表した、
60歳以上の単身無職世帯の生活費は、15.4万円
遺族年金の13万円との差額は2.4万円となり、
10年間で288万円の補填金が必要になる
という計算になります。
妻の遺族年金の計算方法などについて、詳しく知りたい方は
下記の記事「おひとり様の…」をご覧ください。
資金の作り方
では、この288万円の不足額をどのように準備していくか?
いくつか、方法を考えてみました。
まず、以下のような条件を設定。
条件
・現在40歳の女性で専業主婦
・夫との年の差は4歳
・夫婦共に、平均寿命まで生きる
(夫81歳、妻87歳)
・未亡人期間は10年
(77歳の時に夫と死別し、87歳まで生きる)
・資金の積み立て期間は16年
(夫が60歳になるまで)
・夫の年金額は220,496円
・妻の年金額は65,075円
・年金不足額は10年間で288万円
※夫と妻の年金額は、厚生労働省が発表した令和3年度の標準的なモデル世帯のもの
では、さっそくシミュレーションをしてみましょう。
1.預金(銀行で貯める、無リスク)
まず、ほぼノーリスクと言われている預金です。
利息はほとんどつきませんが、確実に資金を貯めることができます。
288万円÷16年÷12か月=1.5万円
預金で準備をするなら、
毎月15,000万円必要
という結果になりました。
2.投資(iDeCoかNISA、有リスク)
次に、投資を使って資金を準備する方法を考えてみました。
債券、投資信託、株式、など投資方法によってリスクの度合いも変わってきます。
今回は、「年利4%の投資信託で運用する」と仮定してみます。
シミュレーションに利用したのは、アセットマネジメントoneという会社のHP です。
投資期間16年、目標金額288万円、年利4%
という条件を入れると
毎月10,733円必要
という結果になりました。
ちなみに債券などに年利2%で運用した場合は、毎月12,741円
株式などに年利7%で運用した場合は、毎月8,176円
という結果になりました。
3.預金+投資(無リスク+有リスク)
今度は、預金と投資の二刀流で144万円ずつ資金を準備する方法を考えてみましょう。
【預金】
144万円÷16年÷12か月=7,500円
【投資】
投資期間16年、目標金額144万円、年利4%
の条件では、毎月5,367円でした。
預金と投資の必要金額を足します。
預金(7,500円)+投資(5,367円)=12,867円
預金と投資の二刀流の場合は、
毎月12,867円
という結果になりました。
4.まとめ
以上、3つの方法をまとめると
おひとり様資金を作る3つの方法
1.預金の場合(無リスク)
毎月15,000円
2.投資の場合(有リスク 年利4%で運用)
毎月10,733円
3.預金+投資の場合(無リスク+有リスク)
毎月12,867円
という結果になりました。
投資をするなら、節税効果のあるiDeCoやNISAの活用をお勧めします。
ただし、投資にはリスクがつきものです。
自分のリスク許容度を考えて、無理のない運用をして下さいね。
年金は長生き保険? 年金の繰り下げ受給
毎月の積立で資金を作る方法ではありませんが、
私は100歳まで生きる!
という自信がある人は、年金の繰り下げ受給もおススメです。
一般的に「年金は65歳から受給するもの」
と考えられていますが、
年金は、60~70歳(2022年4月からは75歳)の間であれば、
いつからでも受給できるのです。
65歳以下からの受給開始を「繰り上げ受給」
65歳以上からの受給開始を「繰り下げ受給」
と言います。
そして、繰り下げ受給の最大のメリットは、
受給額が増える
ということ。
5年間繰り下げ受給をすると、42%の増額
10年間繰り下げ受給すると、84%の増額
となります。
今回の条件に当てはめてみると
65歳で受給開始すると、65,075円
70歳で受給開始すると、92,406円(27,331円UP)
75歳で受給開始すると、119,738円(54,663円UP)
ということになります。
なんと、70歳まで繰り下げ受給すれば、
おひとり様の老後資金の2.4万円不足問題は解決してしまうのです。
そして、この増額は一生涯続くというのも、良いところ。
預金で作った資金は、必ずいつか無くなってしまいますが、
年金は死ぬまで貰える、終身保険のようなもの。
もし、70歳まで月6.5万円ほどのパート収入などが見込めそうであれば、
繰り下げ受給も視野に入れるといいかも知れません。
ただ、繰り下げ受給の損益分岐点は70歳まで繰り下げた場合、81歳10か月となります。
その前にお迎えが来てしまったら、トータルの受給額は65歳から受給したときよりも少なくなってしまいます。
100歳まで生きる!
でなくとも、82歳くらいまで生きる自信のある方は、繰り下げ受給の検討の余地あり。
ということになりそうですね。
繰り上げ受給、繰り下げ受給について詳しく知りたい方は
下記の記事、「年金はいつから貰うのが正解?」をご覧ください。
自分に合った方法でストレスのない準備を
いかがでしたか?
女の人生は長い
夫が死んでも私の人生は続く
私は常々そう考えています(笑)。
我が家の老後資金は1200~1300万円。
これは、私たち夫婦が老後生活に入ってから、
やがて夫が先に逝き、
そして、
私がおひとり様になってから死ぬまで
の計画に基づいた金額です。
私のおひとり様は、予定では14年間。
私は、預金+投資で資金を積み立てていくつもりです。
そして、実際に老後に入って資金を取り崩す段階になったときの
資金の取り崩し方
も色々と検討しています。
長くなるので「老後資金の取り崩し方」については、
また別の機会にお話しできればと思います。
老後資金について計画を立てるなら、
まずは、年金と生活費の把握から
あなたの老後は、あなたのもの
あなたも私も、充実した老後を迎えられますように♪
繊細さわこのひとりごと
ともに年を重ねよう。最高の時はまだこれから
~イギリスの詩人 ロバート・ブラウニングの言葉~
私の人生が良いものだったかは、死ぬ瞬間まで分からない。そう思います。どうせ死ぬなら、笑って死にたいものですね(笑)。
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