上司は選べない。結婚してできる義理の家族も選べない。
結婚相手は私が唯一選べる相手だったのに、私はその相手を間違えた…。
これは、友人のそのまた友人の言葉です。
私と友人の間で、おもろい名言として度々この言葉が出てきます。
今回は結婚生活についてのお話です。
なぜこの人と結婚したの? ~スピード婚の弊害~
結婚して8年目を迎えています。
はっきり言って、騙された結婚です(笑)。
あちらさん(夫)も同じように騙されたと思っているかもしれません(笑)。
私たち夫婦は、知人を通して知り合い、出会って数か月後に婚約、一年後に結婚といういわゆるスピード婚カップルです。
そして結婚した年に妊娠し翌年出産。それはそれは、めくるめく2年間でしたよ。
HSP(繊細さん)である私にとっては、その展開の速さについていけず逃げ出しそうになったことは、一度や二度ではありません。
実際に式場を予約した後、空白の2か月(結婚の話が消えそうになった)がありました(笑)。
スピード婚あるある、結婚後に知る相手の受け入れがたい性格や驚くべき習性…。
夫が自分とは違う価値観だと思い知らされるたびにイライラして、そのあと悲しい気持ちになる。
そして最後にはこう思うのです。
なぜ、この人と結婚したんだろう
と…。
もっと、長く付き合ってお互いを知るべきではなかったのか?
私がストレスを感じているということは夫も相当ストレスなのでは?
今なら傷も浅い、やり直すなら早い方がいいのでは?
とか、HSP(繊細さん)の深読みしすぎる思考回路が絶好調に動き出すのです。
HSPでなくとも、結婚したことがある人は
なんでこの人と結婚しちゃったんだろう
と一度くらいは思ったこと、ありますよね?
今ここに意識を向けること ~変えられるのは未来だけ~
定期的にやってくる結婚生活のストレス…。
モヤモヤ、イライラするたびに私は友人に悩みを聞いてもらっていました。
彼女は年齢も結婚歴も私より少し先輩です。
彼女曰く、彼女の歩んできた道を同じように私も歩んでいる、とのことでした。
ある時友人が言ったのです。
「人生で起こることに無駄なことは一つもない。すべては起きるべくして起きた、と思うようにしたら世界が少しずつ変わっていった。」
彼女はこうも言いました。
「何か問題や試練にぶち当たった時は、この試練を通して私に何を学ばせようとしているのか、と考えるようになった。」と。
最初は完全にポカーンでした。
新婚間もない私には、夫の愚痴を聞いてもらってスッキリするくらいしか対処法が浮かばなかったのです。
今なら彼女の言っていることが分かります。
一種の発想の転換ですね。
起こったことは過ぎたこと。
変えられない辛い事実なら、その辛い事実にプラスの意味を見出してしまおう。
という発想です。
彼女は今ここを生きる、天才的な才能を持った人。
どこまでも潔く、過去を振り返らない人なのです。
結婚は自分たちが決めたことのように思えるけれど、実はいつどこで誰と結婚するかなんて最初から決まっていたとしたら?
これを掘り下げていくと、スピリチュアル系の話になってしまいそうなので、ここでやめておきましょう。
とにもかくにも、私が夫と結婚して家族になったのは今ここに起きている現実。
もし、離婚するつもりがないのであれば、できるだけ楽しく結婚生活を送りたいものです。
では、そのために私は何をしていけばいいのだろう。
人生で与えられた時間は有限、過去に向かってモヤモヤイライラするよりも、今と未来に意識を向けた方が未来は絶対に明るい
と友人は僧侶のような笑顔で私を諭してくれました。
そして、彼女との作戦会議はその後何時間も続いたのでした。
ストレスのない結婚生活をおくる方法 ~ゼロから始める意識を持つ~
結婚生活で相手にモヤモヤやイライラが募る時、それは往々にして
自分と相手の価値観や常識が食い違ったとき
ではないですか?
私たちは、生まれた国や育った環境の中で価値観や常識を作り上げていきます。
同じ日本人同士でも、同じ家族で育った兄弟でも価値観や考え方は人それぞれ。
結婚生活を快適に過ごす方法をもし一つだけあげるとしたら
自分が作り上げた価値観や常識を一度手放すこと
これに尽きると思います。
新しい家族を作る時、育った家族から生まれた価値観や常識は持ち込んではいけない
私が、結婚8年目で出した今のところの結論、です。
実際のところ、価値観や常識をゼロにするなんて無理ですよ、赤ちゃんに戻れと言われているようなものですから。
でも、
あなたと私は違っていて当たり前
という考えを意識的に持っていれば、
相手が違う価値観や意見を持っていると感じても、そして、それが受け入れがたいことであっても、それを一旦受け止めることは可能です。
一旦受け止めてその後返すか、受け止めずに突き放すか
この「一旦受け止める」という1クッションの効果は絶大です。
返した自分にも、返された相手にも、です。
恋は盲目とはよく言ったもので、結婚する前はなぜか
「私たちは気が合う、私たちなら大丈夫!」
と思い込んでしまうことが多いんですよね。
でも、それは大きな間違い。一から十まで気が合う人なんて世界中探したっていやしないし、何があっても大丈夫なカップルもどこもいません。
私たちも結婚する前は、滑稽なほど猫をかぶりまくってましたよ(笑)。
「結婚してから、人が変わった!」
と言った私に対して、夫は
「あの頃は、いい男に見られたかったから…」
って白状されたことだってありますよ。
でも、猫かぶるのなんて当たり前、でないと結婚にたどり着くカップルなんてどこにもいないんじゃないですかねえ。
と、一回り成長した(年を取った?)オバハンは思うのです。
夫にイライラするたびに、
どうしてこの人と結婚しんだろう
と、今でもやっぱり思います。
でも、悩むのは真剣に考えていることの裏返し。
それだけ家族のことを思っているということなんだと思います。
そして、私とは違う価値観や常識の中で生きている夫という存在は、私に今まで知らなかった世界をたくさん見せてくれるのです。
友人の言葉を借りて言うならば、
夫との衝突を乗り越えるたびに私の世界は広がり考え方は多様化していく、これが私が結婚した意味であり結婚を通しての学びなのである
と言ったところでしょうか。
結婚は、化けの皮をはがしてからが勝負です!
剥がせば剥がすほど、結婚生活はどんどん快適になっていきますよ。
繊細さわこのひとりごと
女はよき夫を作る天才でなければならない。
~フランスの小説家 バルザック~
夫は育てるものとか、夫は長男とか、よく聞く言葉です。そんな言われ方をして、男の人も大変ですね。色んな意味で育てがいのある私の夫、反抗期はあと何回あるのでしょうか…。想像するだけで恐ろしや~。