いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
~辻仁成「サヨナライツカ」より~
秋って、こんなにも別れの季節だったっけ?
そんなに親しくはないけれど、別れとなるとやっぱり悲しい。
今回は、そんなお話です。
それほど親しくない人との別れ
別れ、と言っても色んな別れの形があります。
引っ越し、転職、卒業、死別…
そんなに親しくない人との別れって、案外一番寂しいのかも知れません。
連絡先を知らないから、結果的に今生の別れになる確率が高いのです。
今生の別れとは、本当は別れたくないけれどもう二度と会わないと決めた別れのことです。
別にもう二度と会わないと決めるとか、そんな大げさではないけれど、連絡先を知らないのだから会いたくてももう二度と会えない、と言う意味では今生の別れと言ってもいいのかしらん?
まあ、とにかく
週に一度教室で顔を合わせていたあの人
息子の習い事の先生
ご近所さん
マンションの管理人さん
全部、ここ数カ月でサヨナラを告げた人たちです。
一人として、サヨナラを用意していた人はいません。
いつもサヨナラを用意していなければならなかったのに…。
ある時、ふと別れを告げられる。
そして、別れを惜しむ間もなくサヨナラ。
別れの準備をするほどの仲ではないけれど、週に一度の教室で、マンションのエレベーターで、たまにしか会うことが無い人にでも、しっかりと愛情はわくのだと知りました。
春は出会いと別れの季節なんていうけれど、春は気分が浮き立ってるからいいじゃない。
秋の別れはなんだか寂しい。
そんな事を思った秋の夜。
秋にも、出会いはあるのだろうか。
もう少しでやって来る別れに備えて
突然の別れは悲しいけれど、あらかじめ決まっている別れも寂しいものです。
来年3月に息子は幼稚園を卒園。
2歳児の親子教室から始まり、気づけば5年間お世話になっています。
先生との別れ、友達との別れ、ママ友との別れ(殆どいないけど)、
色んな種類の別れがあって、みんなそれぞれに寂しい。
あと5ヶ月で、あどどれくらい思い出が増えるのでしょう。
残すイベントも、クリスマス発表会と卒園式。
楽しい思い出で溢れるように、母ちゃん笑顔で頑張るよ。
サヨナラを用意するとは
人生は出会いと別れの繰り返し
そして、それは突然やってきたりもする。
だから、いつもサヨナラを用意していなければならない、のかも知れません。
でも、サヨナラを用意するって?
私は、いつ別れても後悔しないでいいように付き合う、と解釈しています。
大切な人には、会える時に会っておく、会えないならば声を聞く、
できることは色々あるはず。
なくしてしまって初めて大切だったことに気づく
こんなことに後から気づきたくはありません。
今身の回りにいる人や物に、もう一度目を向けてみようと思いました。
秋はセンチメンタルな季節だから、何かに浸るにはちょうどいい。
あなたの大切な人を大切に…。
繊細さわこのひとりごと
元カレさん、別れてくれて、ありがとう
~友人の言葉~
私の友人が結婚が決まって一番幸せな時期(?)に発した言葉です。「歴代の彼氏たちのとの出会いと別れがあったからこそ、結婚相手にたどり着けた」という意味が込められています。こんな風に思える結婚は素敵ですね。旦那様も幸せ者です。