昔の歌の歌詞のようなタイトルになってしまいました。
先日友人に勧められて、「スナックキズツキ」と言うドラマを見ました。
ああ、私も少しずつ誰かを傷つけたり、傷つけられたりしながら生きているんだ
と実感しました。
今回は、そんなお話です。
傷ついた人しかたどり着けない、スナックキズツキ
スナックキズツキ
テレビ東京のドラマです。
原田知世さんが営む「スナックキズツキ」は、傷ついた人しかたどり着けないスナック。
泣くほどではないけれど、チクッとするような胸の痛み。
自己中な恋人に、育ちの違いに、出世できない自分に、NOと言えない自分に…
誰が悪いわけではない、しいて言うなら「そんなことで落ち込む自分」がいけないのかも知れない…。
これと言う理由がある訳ではないけれど、「何だかな~」という気持ち。
ある主人公は、コンビニで祝儀袋を選びながら
「もう何年お祝い貰ってないんだろう」
と自分の人生にしばらくお祝い事が無いことに気づく…。
人生って、不公平だ…
そんな言葉が聞こえてきそうです。
そんな心のチクチクと共に過ごす人がふらっと入るスナック、それがスナックキズツキなのです。
スナックなのに、お酒は置いてないという珍しいお店。
しかしそこには、お酒の代わりに「心が温かくなる何か」があるのです。
そのスタックを訪れた「傷ついたお客たち」は、最後には少しだけ元気になって店を後にするのです。
少しずつ傷ついていくということ
40年以上生きていると、何度か人生の挫折のようなものを経験します。
受験に失敗したり、どんなに好きでも恋人にフラれたり、親友に先に結婚されたり、
こんな誰が見ても分かるような挫折はまだいいのかも知れません。
「大丈夫だよ」
「きっとまたいいことあるよ」
って家族や友人が勇気づけてくれるから…
タチが悪いのは、少しだけチクッとするような傷つき方なのかも知れません。
とこのドラマを見て、そう思いました。
少しずつ、でも確実に心をむしばんでいくような小さな傷の積み重ね。
一つ一つの出来事は大したことはないのに、ショップのスタンプカードが溜まるように、確実に「キズツキスタンプ」が溜まっていって、全部溜まったら心がドボン。
そんな事にならないように、自分の胸に手を当てて
「ご機嫌いかが?」
とたまには聞いてあげなくちゃ。
そんな事を思いました。
傷つかないようにではなく、傷ついたことに気づくこと
このドラマは、一話ごとに客が変わりまた別の話へと引き継がれます。
ストーリーは客の心が少し元気を取り戻したところで終わり、その後彼らがどんな日々を送っているかは描かれません。
そこが私には心地よかったのです。
スナックキズツキは、あくまでも元気な自分を取り戻すきっかけに過ぎない。
と言われているような気がしました。
結局、自分を取り戻して自分を幸せにしてくれるのは自分。
というメッセージが込められている、と解釈したのです(勝手な解釈ですが…)。
私は典型的なHSPです。
人の言葉や態度に敏感で、時にそれは人間関係の悩みとして私を苦しめます。
ちょっとした胸の痛みなんて、私にとっては日常茶飯事。
もういまさら、傷つかないように虚勢を張ることもしていません。
気を付けているのはたった一つ。
傷ついたことに気づくこと、そして回復方法を知っておくこと。
ただ、それだけです。
傷つかないように行動するエネルギーよりも、元気になるために使うエネルギーの方がはるかに少なくて済むのです。
そういう類のエネルギーは省エネでないと。
人生100年、あと60年近く残ってる(ハズ…)だからね。
流行りのSDGsにあやかって、心のエネルギーも計画的に大切に使っていくつもりです。
友人と比較して、人生を振り返って、夢をあきらめて
ちょっとだけ傷ついている人、がもしこの中にいたら、
あなたも「スナックキズツキ」にたどり着けるかも知れません…。
寒い季節になったので、ホットココアを道ずれにして…
スナックキズツキ
おススメです。
繊細さわこのひとりごと
悲しみは、時間と言う名の翼に乗って飛んでいきます
~フランスの詩人・ジャン・ド・ラ・フォンテーヌの言葉~
確かに時間が解決してくれることも多いものですね。色々あったけれど、思い出すのは良い思い出。そんな風なことをサラッと言えるおばあさんになりたいです。
悲しみは、時間という名の翼に乗って飛んでいきます