子供との向き合い方

子供に人や動物の死について聞かれたら ~死を通して生を見る、死生観教育~

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「ママ、人や動物はなんで死ぬの?」

と息子に聞かれたのは、一か月ほど前のこと。

あまりに突然のことで、しばらく沈黙…

「人にも、物事にも始まりと終わりがるんだよ」

私の口からやっとこさ出てきた言葉は、こんな言葉…。

前もって用意しておけばよかった…と後悔。

今回は、「生と死について」ちょっと真面目なお話です。

クワガタが死んだ日

夏になるとクワガタを育てるのが、ここ三年間の恒例になっています。

そして今年は、初の「ペア飼育」に挑戦していたのです。

結果、2週間でメスは息を引き取りました。ちなみにオスはいまだに元気です。

上手くいけば、赤ちゃんができるかも?と家族みんなで楽しみにしていたところでした。

夫曰く、

「オスを受け入れなかったメスは、しばしばオスに殺される」

のだそうです。

発見したのは、昆虫から一番離れたところで40数年生きてきた私。

朝起きて、ふと飼育箱を覗くと、オスの大きな顎で真っ二つにされたメスが(怖)。

しかし、体を二つに引き裂かれていてもなお、足をバタバタ動かし生きようとしているのでした。

私は、自分の中だけでは処理できず、夫を起こしに寝室へ向かいました。

ただ単に動かなくなったメスを発見したのであれば、私の動揺もここまでではなかったでしょう。

真っ二つになった体、そしてそれでも動き続ける足

一体いつからこの状態が続いているのか全く見当もつきません。

クワガタは、近くのホームセンターで3,000円/ペアで購入。

「一匹1,500円もしたんだから、長生きしてくれないと…」

と思っていた私はどこへやら…たった2週間でも愛着は芽生えるものです。

生涯の終え方があまりにも不憫でやるせなく、挙句は自分の家族や友人の死まで連想してしまい、朝から涙ぐむ私。

こんな時ばっかりは、妄想癖が止まらないHSP(繊細さん)気質を恨んでしまいます。

「こんな残酷は結末は、私から息子に説明できない」

と怖気づいた私、夫が仕事から帰ってから息子に伝えるということにして、夫はいつものように出勤していきました。

一日中ソワソワと落ち着かない私に何かを感じ取ってか、なぜかクワガタの話題が多い息子。

「クワガタさん、お昼は寝てるからそっとしておこうね。」

と、何とか飼育箱から息子を遠ざけようと必死な母の姿があるのでした。

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息子の大人な反応と母の幼い反応

夫の帰宅後、「飼育箱を見てみよう」

と息子を誘導してみてみるとびっくり仰天!

なんと、メスの体は必死に生きようとまだ足をバタつかせていたのです。

「めっちゃ残酷やな!」

息子が口にした言葉。

「俺は、こうなるかもって思っていたけどね!」

とも…。本当か(笑)。

悲しみよりもオスに対する怒りの感情の方が強そうでした。

大人な反応をした息子に、朝からソワソワが止まらず、ギャンギャン泣かれたどうしよう、と怖気づいていた私がとても幼く思えました。

最近自分のことを「俺」と呼びだした息子、母が思うよりもずっと速いスピードで心も体も成長しているのかもしれません。

夫が

「とても残念だけど、自然界ではごく当たり前のこと」

と説明すると、息子は

「うん、そうだね。」

あっさりクワガタの死を受け入れたようでした。

明日には動かなくなってるだろうから、明日お墓を作ってあげよう、

ということになり、その日の夜は更けていったのでした。

子供に「死とは何か」と聞かれたら ~死生観教育の始め方~

息子が家で飼っていた動物の死はこれで4度目

縁日で貰ってきた金魚から始まり、一昨年から毎年やってくるクワガタ…。

まだ、人の死には直面したことがありません

人の死を目の当たりにしたことがないから、悲しい感情があまり沸かなかったのでしょうか。

息子の冷静な反応の奥にはどんな感情と思考が隠れていたのだろう…。

さて、子供から

「どうして人や動物は死ぬの?」

と聞かれたとき、あなたには「これだ!」という答えがありますか?

私には、残念ながらありませんでした。

死んだらお星さまになるとか、天国に行くとか、言ってよいものだろうか。

という疑問がふと浮かんできました。

だって、飛行機に乗ったことはあるけれどお星さまがいるところまで行ったことはないし、死んで天国へ行ったことなんてもちろんないから…。

それなのに、星になるとか天国へ召されるとか言うのは少し無責任な発言ではないのかい?

と考え込んでしまいました。深く考えてしまう繊細さんの思考回路です。

色々考えた結果、

「小さい子供に生や死について馬鹿正直に説明しても理解しようがない」

という考えに至りました。

そして、人や動物が死んだときに何を息子に伝えたいかを考えてみました。

考えた結果、

「もう二度と会えないんだよ」

ということを伝えておきたいのだと気付きました。

死を通して生を見る「死生観」についての教育です。

もうすぐ6歳になる息子なら「二度と会えない」ことはきっと理解してくれる。

そして、

「寿命には年齢も順番もない」

とも伝えたい。

いつ死ぬかなんて、だれにも分からない。

だから、今を生きてほしい。

「今生きるってどんなこと?」

と息子に聞かれたら

「今を楽しむってことだよ。」

と自信をもって答えたいと思います。

未来は今の積み重ね。

あなたを大切に、そしてあなたの大切な人を大切に

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繊細さわこのひとりごと

生きるのも日常、死んでいくのも日常

~女優、樹木希林さんの言葉~

人生半ば?であろう私にとって、死んでいくのは非日常。40代なんてまだまだひよっこなのでしょう。樹木希林さんの歯に衣着せぬ物言いは、自分軸をもって人生を歩んできた彼女の生き方そのものだったような気がします。「凛とした女性に憧れど、あまりに遠し…」クワガタが死んで怖気づいた母ちゃんなのでした(-_-;)

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