息子が幼稚園に入る前、一番不安だったこと。
それは、「ママ友との付き合い方」です。
「息子は泣かずに、幼稚園に登園できるかな…」、「仲が良いお友達はできるかな…」
ではなく、
「ママ友はできるのかな、どうやって付き合えばいいのかな」、「ドラマの世界のように、ママカーストはあるのかな、あるとしたら私はどこの位置なんだろう…」
ひどい母親だと思う方もいるでしょう。でも、これが正直な私の気持ちでした。
入園が近づくにつれて、私の心はどんどん不安になっていったのです。
まだ始まってもいないこと、起きてもいない事柄について、妄想を膨らませる。
そして、とても心配し不安がる。
HSPの特徴の一つでもあります。
今回は、ご近所に住むマウントママとの衝撃の出会いについてのお話です。
私の暮らす街について
私は、いわゆる「文教地区」と呼ばれる場所に住んでいます。
文教地区とは、特別用途地区の一つで、教育上好ましくない業種の進出を規制する地区のことです。教育上好ましくない業種とは、例えば、風俗店やパチンコ店などのことを言います。
結婚して新居を探すとき「〇〇中学校に進学させたい」という夫の希望から現在のマンションを購入することにしました。
当時は「まだ妊娠もしていないのに、気が早い。もっと、おしゃれな場所に住みたい。」と思っていたのですが、頭金を出してローンを支払うのは夫です。
HSPである私は、自分の気持ちを伝えるのが苦手。夫の希望を優先してマンションを購入することにしました。
しかし、住めば都とはよく言ったもので、今ではとても快適に生活をし、老後もここで過ごしたいと思うほどこの街が好きになりました。
スーパーやコンビニ、病院や小さな図書館などもあり、最寄り駅には徒歩6分という便利さ、こればっかりは夫の選択に間違いは無かったと感謝しています。
ただ、たった一つの欠点を除いては…。
マンションの耐震基準が…とかではありません。
なんと、そのマンションには、マウントが大好きなボスママが住んでいたのです。
一応お伝えしておきますが、現在はそのママとは程よい距離を保ちながらまずまずの関係を維持しています。
そこに至るまでは、約2年もの年月を要しましたが、その話はまた別の機会に…。
※その後、彼女のご家族は引っ越しをして、現在庭付き一戸建てにお住まいです。
マウントしてくるご近所の奥様
このマウント大好きな奥様には、息子と同じ年のお嬢様がいらっしゃいます。
運命の出会いはエレベーターの中、最初の2~3回は挨拶を交わす程度でしたが、私の息子と自分の娘が同じ年だということが判明した瞬間「電話番号をおしえてよ~」と…
「来た…」HSPの私は、人との距離を縮めるには少しづつ段階を踏みたいタイプ。
「でも、同じマンションだし断ると後々気まずいし…」
私は、引きつった笑顔で電話番号の交換をしたのでした。
3日後、携帯が鳴りました。画面を見ました、あの奥さまです。
一瞬で顔が引きつる私…。「出ないわけにはいかない」
「もしもし、〇〇です…。」
それからは、もう質問の嵐です。
私の年、夫の年、夫の職業、学歴、子供の習い事の数…思い出せないほどの数の質問。
喉から手が出そうなほど欲しかった質問の答え
それはきっと「あなたの旦那の年収いくら?」であったに違いありません。
さすがにそこまでストレートには質問されませんでしたけど…(笑)。
私は全身から汗が噴き出したのがわかりました。
「この人は私を品定めしている。」
一通り質問して、満足したのか今度は自分のことについて聞いてもないのに話し出しました。
実家は地主で親はその土地の有力者、マンションには何年住んでいて、殆どの居住者のことは把握している…などなど…。
決め台詞は「困ったことは何でも聞いて!」
私は心の中で叫びます。
「今、最大限に困ってる! あなたをどう取り扱うか!」
マウントママの家宅捜索
その電話による取り調べが終わって1週間もたたないうちに、今度はマウントママ警部補の家宅捜索が始まりました。
誘われて近所の子育てサロンに行った帰り
警部補「申し訳ないんだけど、トイレ、貸してくれない?」
私「…トイレ?」
私(心の声)「あなたと私のマンションは同じです。数フロア上に昇ればあなたの家ですよ。」
もう少し上手な言い方はできなかったのでしょうか。もしくは「どんなお部屋に住んでるか興味があるから、少しお邪魔できない?」とストレートに言えなかったのでしょうか。
マウントママは、もうトイレが我慢できないと言わんばかりにモジモジ…迫真の演技です。
今でも、その時のことを思い出すと、なんとまあ滑稽でくすっと笑ってしまいます。
念を押して言いますが、現在私はその奥様と割とうまくご近所づきあいをさせて頂いております。もう、苦手ではありませんし、どちらかというと好きな方かもしれません(笑)。
HSPの私の特性 ~一を知って十を知る~
このマウントママの家宅捜索、普通は「どうやって断ろうか」となるのが当たり前ではないでしょうか。
しかし、私には分かっていたのです!マウントママがやってくる、ということを!
相手が何を言いたいかがすぐわかる。要は、一を知って十を知る、HSPの特性の一つです。
私はHSPエリートです。←自慢です(笑)
初めて電話で話をした日に、このママさんの性格を十までとはいかないまでも、七か八くらいまで把握できていたのです。
家宅捜索の日までそう長くはないだろうと予感した私、子育てサロンに行く日の朝、家中の部屋の掃除をしました。
そして、育児に追われてカオス化した家をモデルルームのような完璧な状態にして、まるで戦に向かう戦国時代の武将のような意気込みで家を後にしたのでした。
その後、どうなったかって?
説明するまでもありません。玄関に一歩入った途端
「…ヤバい、あら捜しできない…」
という表情のママさん。
一通り、部屋を観察した後、コーヒーを一気飲みしてそそくさとお帰りになられましたとさ。
この「モデルルーム大作戦」おかげで、そこらじゅうに散乱している子供のおもちゃや、食べかけのお菓子がおかれたぐちゃぐちゃのキッチンカウンターの存在を知られることはないまま、家宅捜索は無事に終了したのでした。
機会があれば、その後このママさんとの友情をどのように深めていったのか…
また別の話としてお話したいと思います。
次回は、~恐るべきママカーストの世界~のお話です。
繊細さわこのひとりごと
あなたにとって、大切な人は誰ですか? 大切な人を、大切に。
~高橋歩『人生の地図』より~
大切って何だろう…大切の定義は難しいですね(笑)。